就活って何だ?
〜「入社後しまった」と思わないための
コミュニケーション・ルール10〜 |
ちっぽけな自分がちっぽけな力で生存率を上げるために必要なのは、社会という「戦場」で生き残っていくための知恵、つまりサバイバル・コミュニケーション術ということだ。
どんなに高い資質があっても、オトナとのコミュニケーションに適応できなければ、その能力を発揮する機会も失われてしまう。ただ、サバイバルといっても、コツはちょっとした気づきや、発想の転換にあったりするものなんだ。
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「たったひとつの正解」
という呪縛から逃れるコツ |
学生時代の勉強というのは、常に唯一絶対の「正解」があるけど、ビジネスの世界には「正解」がないんだ。
こういう認識がある人にとって、失敗はより良い結果に至るためのプロセスに過ぎない。しかし、正解のみ求める人にとっては一つの失敗が挫折になってしまう。
壁にぶつかり、自分で課題を設定して、解決するための手段を考え、実践していく。そうして自分で課題解決サイクルを身につけていくんだ。 |
「話すこと」より「聞くこと」
の方がかなり重要 |
人に何かを伝えようとしたら、まず話さなければならないと考える人も多いと思う。でも、自分の言いたいことを一方的に話すだけでは、実は相手に何も伝わらない。言いたいことを本当に理解してもらったり、自分の言葉で相手を動かしたりするには、実は「話すこと」以上に、まずは「聞くこと」が大事になってくる。「聞く」ことによって相手の考えが見えてくる。それを踏まえて自分の考えや意見を伝え、相手に歩み寄ることで、言葉が届くようになるんだ。そこで初めてコミュニケーションが成立する。 |
相手から、思い通りに
話を引き出す「あいづち力」 |
コミュニケーションは何よりもまず「聞く」ことから始まる。そのための「あいづち力」。なぜ「あいづち力」が大事かというと、それによって相手の話を引き出すことができるから。
的確なあいづちを打つためのコツは、相手の話をしっかり聞くこと。先生や先輩との会話の中で、意識しながらあいづちを打ってみる。それで相手の反応を見ながらコツを掴んでいこう。 |
大人のキャッチボールに
「直球」は通用しない |
優秀なインタビュアーほど、同じ趣旨の質問を次々と角度を変えて投げかけてくる。答える方も、一つの質問ですべては語り尽くせないからね。そうすることで最終的に一つのテーマの全体像が浮き彫りになる。
このテクニックはかなりの高等技術でもあるんだ。でも意識して、普段の会話で角度を変えて話すトレーニングを続けていけば、徐々に高めることができるはずだ。 |
たかが「挨拶」も、
積もれば大きな後ろ盾
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基本的なことだけど、挨拶をする、時間を守るってやっぱり大事だと思う。信頼関係っていうのは、ある日何かがあっていきなりポーンとできるものではなくて、日頃の積み重ねなんだよね。挨拶や、時間を守るだけで「信頼残高」が増えていく。ただし、残高を増やすのは大変だけど、失うのはあっという間ということも忘れないで。 |
『サバイバル・コミュニケーション術』
(すばる舎)より抜粋 |